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岩田の爆走日記『ちょっと!あのねぇ』 過去ログ H18/12/21~H18/12/31まで

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はじめてお越しの方へ


◆ ダイエット(8)  平成18年12月30日(土)

 「一度はダイエットに成功したのに、また体重が戻った」という経験をされたことはありませんか?これは、「リバウンド」とも呼ばれていますね。

『減量していく過程で適度な運動を怠ると、脂肪ばかりではなく筋肉量が落ち、基礎代謝量が減る。つまり消費カロリーが下がる。そういう状態でもとの食事(摂取カロリー)に戻すと、その差が体重の増加となって現れる…。』一般には、そのように説明されています。

 ところが、これにはもう少し事情があります。

 1994年、アメリカロックフェラー大学のジェフリー・フリードマン博士らは遺伝性肥満マウスから、肥満に関与する遺伝子のひとつ「ob遺伝子」というものを同定し、その遺伝子によって「レプチン」というホルモンがつくられることを発見しました。

 レプチンは脂肪細胞から分泌され、血液にのって脳に達し信号を送ります。そしてその連絡を受けた脳視床下部は、食欲の抑制やエネルギー消費を増大するよう指令を出します。

 しかし遺伝性肥満マウスは、このレプチンをつくる遺伝子が欠損しており、そのために正常マウスにくらべて体重が3倍、体脂肪量が5倍にもなることが明らかとなりました。

 話を戻して、ダイエットで減量したのに、なぜまたリバウンドするのかという問題です。先述したように、脂肪細胞からレプチンは分泌されます。ということは、減量して体脂肪を減らすと必然的にレプチンの量も減ってしまいます。その結果、食欲抑制力が弱くなり、しかもエネルギー消費量も減少し、リバウンドしやすくなるのではないかと考えられます。

 これは「セットポイント説」と呼ばれ、長期的にみれば、脳は常に体脂肪量を監視し、その人に固有の体重を維持しようとしているのではないかということです。この説は、有力な証拠とともに肥満を研究する多くの学者に支持されています。

 ヒトにおいても体脂肪量と血中レプチン値に明確な相関があります。しかしそれなら、なぜ肥満が解消されないのかという疑問が生じます。 「体脂肪量とレプチンの量は相関があり、肥満の人はレプチン量が多い…」「レプチンは食欲抑制やエネルギー消費の増大をもたらす…」ということですから、両者は矛盾しているように思えます。

 これはヒトの場合、遺伝性肥満マウスとは異なって、レプチンをコードする遺伝子が欠損していたり、レプチンの分泌量が絶対的に少ないというのではなく、レプチンを受容する機能に差異があるのだということが分かってきました。

 つまり、レプチンの効き方に個人差があるということです。 「嗚呼、もしそうなら、結局ダイエットは無理なのか…」と、あきらめる必要はありません。そこが生物の生物たるゆえんなのです。

 取り敢えず、今回の結びとしては「極端な食事制限をして、体脂肪を減らすと、食欲抑制やエネルギー消費の増大に関与するホルモンの一種‘レプチン’の分泌量も減り、リバウンドしやすい」ということです。

 なお、レプチンは成長ホルモンや性ホルモンなどの内分泌系にも影響を与えますので、そういう点からも無茶なダイエットは禁物です。

 

※かなり要約しているつもりですが、小難しい物質の名前や作用機序の説明が多くなってすみません。でも重要なことなので、つい指が走ってしまいます。そろそろ具体的な方法について書かなければ、と思っています。

 今年もあと一日。この一年、相変わらず悪徳業者の跋扈や厚労省とマスコミが無責任に焚きつけた風評で、お客様にも大変ご迷惑をおかけしました。「天網恢々疎にして漏らさず」とは申しますものの、天にも都合があるようで、どうにも困っています(涙)。

 みなさん、どうぞ来年もよろしくお願い申し上げます。良いお年をお迎えください。

~次回(新年1月4日)に続く~


◆ ダイエット(7)  平成18年12月29日(金)

ダイエットの散文も7回目になりました。そろそろ飽きてこられた方も多いのではないでしょうか。がんばってください。ダイエットの道のりは長い…。

 念のため申しますが、当然、ここで書いていることがすべてではありませんし、唯一無二の正論ではありません。生物は多様なうえにもっと複雑な機能を備えています。なにがなんだかわけが分からなくなるほどに…。

 閑話休題。さて、単に痩せるというだけなら、前にも述べましたように、何も食べなければ必ず痩せます。「低インシュリンダイエット」「アトキンスダイエット」と言った、いわゆる「低炭水化物ダイエット」が流行ったり、寒天や少量のクッキーを食べて水でお腹を膨らませるようなダイエットが人気なのも、分からなくはありません。また、菜食こそがダイエットの基本であり、健康の秘訣だと信じている人もいるでしょう。

 でも私はこれらのダイエット法に疑問を感じています。 各栄養成分の重要性は、わずかに私がここで書いたことよりもはるかにたくさんあります。それに関係する話題で、ちょっと気になったことがありましたので、今日はそれについて述べましょう。

 先般、厚労省の研究班が「心筋梗塞の予防のために卵を食べることを制限しても関係がなかった」という発表をしました。ご存じの通り、卵はコレステロールを多く含みます。いろいろな解釈がありますが、ここではひとまずそれは置いておきます。

 何かと悪役にされるコレステロールですが、そもそも人体に存在するコレステロールのうち70%ぐらいが肝臓で合成され、食べ物に由来するものは残りの30%ほどです。それなら、やはり食べ物の影響も相当あるのではないかと言えそうですが、食べ物からのコレステロールが減れば、肝臓での合成量が増え、トータル量としては大きくかわらないように均衡を保ちます。

 コレステロールが高ければ、心臓病の危険が増えるのは事実です。しかし逆に低ければ健康だというわけではなく、むしろ悪いこともあります。コレステロールは性ホルモンの前駆体であり、人体にとって非常に重要な物質です。体脂肪が極端に少ない女性の生理が不規則であったり、中高年者が更年期障害で悩むのも性ホルモンのもととなるコレステロールの量が少ないことが原因のひとつとしてあげられます。

 またそれと関連して、コレステロールが低すぎる人では、精神の不安定がみられ、うつ病の発症が有意に増えること、自殺者の割合が高くなること、また暴力的になることを示す研究もあります。

 このように、物事の一面をとらえて食事の制限をすることは、ある部分では正しくても、他のもっと重要な部分で害をもたらすことがあるのです。

~次回に続く~


◆ ダイエット(6)  平成18年12月28日(木)

 美味しい物を食べると、幸福な気分になり、お腹が減ってくるとイライラしたり、怒りっぽくなるという経験はありませんか?特に若い頃は肉食が美味しく感じられます。

 これは大変、理にかなったことなのです。

 脳には精神活動を左右する「セロトニン」という物質が存在します。脳の神経系でセロトニンの伝達がうまく行かないと、うつ病をはじめ神経症などの症状が現れることが知られています。ですから、それらの疾患には、このセロトニンをはじめとした神経伝達物質の受け渡しが正常になるよう、抗うつ剤や精神安定剤が用いられるのです。

 これがダイエットと何か関係あるのでしょうか。実は大ありです。セロトニンは、食欲にも大いに関係しています。

 セロトニンは、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種、「トリプトファン」から生合成されます。そしてこのトリプトファンは肉類に多いのです。

冒頭の例をセロトニンで説明してみましょう。

美味しい物を食べる→アミノ酸の一種‘トリプトファン’が吸収される→セロトニンが増える→満腹感が得られる…満足感・幸福感!

お腹が減る→セロトニンが減る→イライラする・闘争的になる

 生物の身体は本当によく出来たものです。 闘争心がないことを指して「ハングリー精神が足りない」と言うことがあります。 空腹になると、セロトニンが減り、その元となるアミノ酸(トリプトファン)を欲します。つまり空腹感を生じます。たとえば、あなたが狩猟者だとしましょう。空腹を逃れるためには普段にも増して、勇気を奮い立たせ、動物と戦う必要があります。このとき、あまり精神がハッピーな状態では戦おうにも戦えません。お腹が減ると、イライラしたり闘争的になるのも生命を維持するための本能なのでしょう。

 「空腹な…」をhungry(ハングリー)、「立腹した…」をangry(アングリー)と言うのは、日本語、英語ともに何やら意味深長ですね。もちろん、ハングリー精神のある人が怒りっぽいということではありません。

 今日の結論も、やはり「栄養のある美味しい物を食べないと空腹感は解消されない」ということです。これを知らずに、無理な食事制限をしたり、カロリーの少ない食品と水でお腹を膨らませるダイエットをやると、身体のみならず心にも悪影響を及ぼす恐れがあります。

~次回に続く~


◆ ダイエット(5)  平成18年12月27日(水)

 今日は朝から営業会議でした。 「品質世界一」と公言してはばからない『アガリクス』をはじめ、開発担当者の私としてはどの商品にも自信があります。すでに他社から品質・内容・価格の点で納得のいく優れたものが販売されているなら、わざわざ二番手以下になるものをつくる気はしません。

 上岡龍太郎さんではありませんが、商品は一流、人気は二流、売上は三流(いや、もっと下か…)という悩みです。

 会議では乾いた雑巾を絞るほどに無い知恵を絞り、やがてコーヒーブレイクとなります。 無粋者の私は、3gのスティックシュガーをさっとコーヒーカップに入れ、乱雑にかき混ぜて飲みます。

 さてここからが今日の本題。キーワードは「ブドウ糖」です。 よく「ダイエット中だから」と言って砂糖を入れることを躊躇する人がいます。もちろん好みの問題ならそれでいいのですが、ダイエット目的ならあまり意味はありません。

 砂糖3gのカロリーは約12kcalです。これをケチッたところで、一日のエネルギー所要量から見れば知れた量です。

 また、砂糖はブドウ糖と果糖に分解吸収されますが、脳はそのブドウ糖しか、エネルギー源として利用できないのです。その量は一時間に5~6g、一日に約120gとも言われています。まあ、それを言い訳にして、私は甘い物を食べるのですけど…。

 さらに続けます。
早食いは太る原因になり得ます。たとえば、ご飯を食べると、ご飯の栄養分である炭水化物(でんぷん)が分解されブドウ糖を生じます。このブドウ糖が脳の満腹中枢に働きかけ、満腹感が得られるのですが、早食いをすると満腹感を得た頃には、すでに食べ過ぎているということになりかねません。

 みなさんは「ご飯前にお菓子を食べると、ご飯が食べられなくなるでしょ!」と注意された経験はありませんか?これはたしかです。上の事例とは逆で、お菓子は炭水化物(糖質)が多い、すなわち化学の分子としてブドウ糖が多いですね。ですから、お菓子を食べると満腹中枢のスイッチがONになりやすく、その後にご飯を食べてもあまり入らなくなるというわけです。

 満腹感はお腹が感じるのではなく、脳が感じるのです。満腹感は満足感につながります。 またこれは単にお腹を膨らませるだけでは、脳は喜ばないということを意味しています。

~次回に続く~


◆ ダイエット(4)  平成18年12月26日(火)

 肥満を解消しようと思えば、究極のところ、一日に摂取するカロリーを消費カロリー以内におさめれば良いことになります。どんなに太った人でも、食べ物を食べなければ、確実に痩せます。これは認識しておいてください。

 事実、特別な理由があって厳しい食事制限をする際には、医師の管理下で一日の摂取カロリーを1000kcal以下にする場合もあります。これは消費カロリーの半分以下です。繰り返しますが、栄養を摂らなければ必ず痩せます。極端に言えば最後は餓死に至るでしょう。

 もちろん、みなさんはそんなことを絶対にしてはいけません。また本当のダイエットを目指すうえでも、無意味どころか害にしかなりません。

 無理をせず、つまり心身に負担をかけず肥満を解消するのが目的です。 私は今、「心身」と言いました。後々に述べますが、これは重要なことです。

 話が飛びます。
「自分には運がない」と思う人は振り返ってください。日本人が、有史以来、現代ほど食べ物に困らない時代を経験したことがあったでしょうか。たしかにさまざまな悩みや社会不安はあります。しかし、食糧問題はそれらをかすませるほど重要な問題です。とりあえず、食べ物に困らない時代に生まれたというだけでも幸運だと思わねば、先達に申し訳がたちません。

 たとえば江戸時代には、寛永の大飢饉(寛永19~20年 1642~1643)、享保の大飢饉(享保17年 1732)、天明の大飢饉(天明2~7年 1782~1787)、天保の大飢饉(天保4~10年 1833~1839)など、全国的な大飢饉にしばしば見舞われました。

 体内にエネルギーを貯蓄しておくこと。これは進化の過程で、生物が生命を維持するために獲得したとても素晴らしい機能なのです。

~次回に続く~


◆ ダイエット(3)  平成18年12月25日(月)

クリスマスケーキでお腹いっぱいの岩田です。

 さて今日もダイエットのお話。なんだか計算が出てきたりして面倒なコトになってきましたが、ここは大切なところなので、もうしばらくお付き合いください。

 前回は食品が持つエネルギーについて触れました。今日は「では、いったいどれくらいのカロリーが必要なの?」ということを調べてみましょう。

 人間が消費するエネルギーには大きく分けて、以下の3つがあります。

・基礎代謝 …心臓や内臓の動き、呼吸など、生命を維持するために必要なエネルギ-

・生活活動代謝 …日常生活や仕事、スポ-ツなどで身体を動かすときに消費されるエネルギ-

・食事誘導性体熱産生 …食事のときに咀しゃくや消化・吸収に使われるエネルギー

 これら3つを足したものが一日の総消費エネルギー、言い換えれば「エネルギー所要量」ということになります。そして、それぞれの割合はグラフの通り、基礎代謝が約70%、生活活動代謝が約20%、食事誘導性体熱産生が約10%です。

ダイエットを実行するうえで、一日に消費するエネルギーがどれぐらいなのかを知っておくことは重要です。男女・年代別に基礎代謝量とエネルギー所要量を記しました。参考にしてください。

成長期および生活活動強度Ⅱ(中等度)における基礎代謝量ならびにエネルギー所要量
年 齢
基礎代謝量
(kcal/日)
エネルギー所要量
(kcal/日)
基礎代謝量
(kcal/日)
エネルギー所要量
(kcal/日)
0
1 666 960 636 920
2 789 1200 738 1150
3 885 1400 846 1350
4 949 1550 896 1500
5 996 1650 923 1550
6 1041 1700 959 1600
7 1094 1800 1001 1650
8 1144 1900 1052 1750
9 1190 1950 1106 1850
10 1249 2050 1193 1950
11 1330 2200 1280 2100
12 1434 2350 1347 2250
13 1533 2550 1381 2300
14 1604 2650 1378 2300
15 1639 2700 1344 2250
16 1650 2750 1314 2200
17 1642 2700 1285 2150
18 1620 2700 1267 2100
19 1588 2600 1243 2050
20~29 1540 2550 1209 2000
30~39 1516 2500 1190 2000
40~49 1463 2400 1171 1950
50~59 1391 2300 1125 1850
60~64 1320 2100 1075 1750
65~69 1269 2100 1045 1700
70~74 1217 1850 1011 1600
75~79 1165 1800 980 1500
80~ 1090 1650 922 1400


〈香川綾 監修:「四訂 食品成分表」(女子栄養大学出版部,1996)より作図〉

~次回に続く~


◆ ダイエット(2)  平成18年12月23日(土)

ダイエットのお話をすると、頻繁に「カロリー」や「kcal」などの言葉が出てきますので、そのことについて説明します。

 栄養学における食品のエネルギーを示す単位は、キロカロリー『kcal』がよく使われます。以前はこれを『Cal』と書いて「大カロリー」と呼んでいました。それに対してその1000分の一の『cal』は「小カロリー」と呼びます。しかし、『Cal』と『cal』の両者は混乱しやすく、現在では『kcal』(キロカロリー)と表記するのが一般的です

 ただ、普通の会話では単に「カロリー」と呼んで食品の生理的熱量(エネルギー)そのものを指すことが多いので、ここでもその用法にしたがいます。ああ、ややこしい…。

 毎年、さまざまなダイエット方法やダイエット素材が流行します。 最近は、食事代わりにクッキーなどを食べるという「おきかえダイエット」が盛んなようです。

 仮に通常の昼食が600kcalだったとします。それを150kcalのクッキーを食べ、水を飲んでお腹を膨らませるというのですから、なんとなく合理的な気もします。でも、ですよ。その方法で体重1キロを落とすのに何日かかると思いますか?一般的な定義にしたがって、体脂肪を1キロ落とすには約7500kcalの削減を必要とし、食事のエネルギーは計算通りだとします。

 一食分をクッキーに置き換えて削減できるカロリーは600-150=450(kcal)です。つまり一日あたりマイナス450kcalですから、1キロ=7500kcal分を削減するためには約17日かかることになります。

 ここで、エネルギー(カロリー)の計算について述べておきましょう。 実際に食品の栄養成分が、体内で消化吸収されているかどうかは別にして、計算自体は単純なものです。

 たんぱく質1g=4kcal  脂質1g=9kcal   炭水化物1g=4kcal    ちなみにお酒のアルコールは1ml≒0.8g≒5.6kcalです。

 これだけ知っていれば、大概の飲食物のカロリー計算ができます。たとえば、ちょうど今、私の手元にビスケット(1枚7g)があります。

 ビスケット1枚に含まれているたんぱく質、脂質、炭水化物はそれぞれ、0.5g,0.7g, 5.4gとのことですから、カロリー計算はつぎのようになります。

 (0.5×4)+(0.7×9)+(5.4×4)=29.9(kcal)
 たんぱく質    脂質     炭水化物

 ということで、ほぼ30kcalです。それでビスケットの箱の表示を見てみると、やはり一枚あたりのエネルギーは30kcalとなっていますから、この計算式で導いたことが分かります。

※カロリー計算に関して有志の方から、便利な計算プログラムを作っていただきました。
http://www.ami3s.net/kcal.php
栄養分の数値を代入すると、パッと概算カロリーが出てくるのでけっこう楽しめます。

~次回に続く~


◆ ダイエット  平成18年12月22日(金)

年の瀬も押し迫り、取引先の方とのご挨拶も増えてきました。 数ヵ月ぶりにお会いする方から必ず言われるのが「ちょっと見ないうちに、ずいぶんお痩せになりましたねぇ…」です。

 今日から何回かに分けて、ダイエットについて書きたいと思います。

 まず最初に申し上げます。当社の商品のなかには『きのこキトサンダイエットSSS』をはじめ『悠香』や『粒っ子 青汁』などダイエット関連のサプリメントがありますが、ここに書く私のダイエット法と理論は、その商品を売りたいがための宣伝ではありません。

 世間では、さまざまな文言でダイエット食品の宣伝がなされています。「×日でマイナス○キロをめざす!?」「飲むだけ簡単・確実」などのキャッチも目立ち、またそれらの商品はよく売れているそうです。うちの商品も売れたら、もちろん嬉しいのですが、私にはとてもそんなことを言う自信はありません。

 忘年会や新年会が続いて暴飲暴食の自覚があるような場合や、ほかに特別な原因があれば別ですが、普通のダイエットは摂取カロリーと消費カロリーを考えながら、身体に負担をかけずに減量するのが基本です。運動さえしていれば体重が落ちるというわけではありませんし、ご飯を抜けば良いのでもありません。むしろ食べる物を食べなければ身体に害が出てきます。 それらを踏まえて、以下よろしくお願いします。

 6月下旬の私の体重は83kgで、身長が173cmですから明らかに肥満。 計算によると、BMIは27.7※でした。
                       ※BMI=体重kg÷(身長m)2

 そして現在は69kgです。 肥えていても特に健康に大きな問題はなかったのですが、『机の下に落ちたペンをしゃがんで拾う』『歯磨きをするとお腹の部分が汚れる』『ズボンのチャックが勝手にあく』等々、三番目はあまり関係はないかも知れませんが、まあともかくそういう不便さがありました。

 一念発起して、8月初旬からダイエット開始です。 体重の経時変化を記してみましょう。測定は朝食前に行い、体重計はタニタのヘルスメーターを使用しています。

  8月 1日 82.8kg
  8月16日 79.6kg
  8月31日 77.0kg
  9月15日 75.4kg
  9月30日 73.2kg
 10月15日 72.4kg
 10月30日 70.2kg
 11月14日 69.6kg
 11月29日 69.2kg
 12月14日 69.0kg

 この減量結果をご覧いただいたうえで、次回から私が実際におこなったダイエット方法や世間で流布しているダイエットの誤解について書いていきます。


◆ 一喜一憂より基本が大事  平成18年12月21日(木)

厚労省の研究班が6万人規模の疫学調査から、日常的に便秘気味や下痢気味でも、大腸がんになる率は、便通が正常な人と変わらないと発表しました。

 研究班は93年から94年にかけ、全国の40歳から69歳までの男女に、便通の回数や日ごろの便の状態などを聴いて、計約5万8000人が回答。01年末まで追跡し、このうち男女計479人が大腸がんと診断されました。過去の回答と照らし合わせ、便通が「週に2、3回」という便秘の人が大腸がんになった率は、「毎日1回」の人や「1日に2回以上」の人と変わらなかったとコメントしています。

 原著論文を読んでいませんので、詳しいことは分かりませんが、根本的な疑問を感じました。それは便秘に対する認識についてです。

 学術的に「便秘」を定義することは難しく、便通が「週に2、3回」でもスムーズな排便であれば、便秘とは限りませんし、また逆に「毎日1回」の人でも、便量が少なくコチコチなら便秘とも言えます。この点は、食生活、水分補給量、日頃の運動量などと大きく関係します。

 こういった疫学調査をそのまま国民が受け入れるべきかどうかにはやや慎重でなければなりません。それは良い話にしろ、悪い話にしろ、他の要因が考慮されているのか、あるいはもっと大きなリスクの陰に隠れてしまってはいないかなどが分からないからです。

 たとえば疫学調査ほど科学的ではありませんが、「ファースト・フードばかり食べる子供はキレやすい。それは栄養学的に…」という話があります。聞いていれば、なるほどと思わせる言説が述べられ、いろいろな図表が提示されます。しかしながら、そもそも日頃から手作り料理ではなく、ファースト・フードばかり食べている、あるいはそうせざるを得ない家庭環境と教育のほうが、ずっと子供の人格形成に関係があるでしょう。

 ですから社会調査や疫学調査は、地域や時代、統計処理の方法によって、同じテーマで調査をしても正反対の結果が出ることがしばしばあります。

 今回の発表に関しては、下痢気味の人や「週に2、3回」の便通の人が、あまり大腸がんのリスクを恐れることはないという意味では、ほっとするデータですが、快食快便が人に幸福感を与え、心身の健康を保つのに重要であることには間違いありません。

 便秘が身体に及ぼす影響について、分かりやすくまとめた図がありましたので、以下に示します。


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